6月議会
問題だらけの世界水泳福岡大会、天神ビックバンをただし、 映画「標的」上映会名義後援取り消し撤回を求める
日本共産党の中山郁美市議は、2023年6月20日の福岡市議会の一般質問で、「電通」など大企業の利益優先で事が進む世界水泳福岡大会や、「街壊しプロジェクト」である天神ビックバンについてただし、映画「標的」の名義後援取り消しの誤りを認めて、謝罪・撤回せよと迫りました。
また、議会で決めて4か月も市民を待たせている非課税世帯給付金について、大規模業務委託の問題点を指摘し、急いで給付するよう求めました。
来月7月14日から開催されようとしている世界水泳福岡大会は、問題だらけです。2月議会で、市の負担が当初想定の3倍、120〜130億円へと大きく膨れ上がっていることを共産党市議団が質問した際、市は「収入増と経費削減で市費負担の軽減を図る」と答弁していました。しかし、今回の中山市議の質問で、まったく市の負担は軽減されておらず、それどころかさらに膨らむ可能性もあることが明らかになりました。また、大会運営などを委託する企業のほとんどが市民・議会がチェックできない「随意契約」であること、東京五輪で談合汚職を引き起こした「電通」を重用し優遇していること、さらには、大会が山笠の時期と重なっていることによって、コロナ感染第9波の引き金になる懸念があることなどの問題点を指摘。このような歴史に禍根を残しかねない問題だらけの大会は、いまからでも中止をするべきだと迫りました。市はごまかしに終始し、全く問題ないと開き直りました。
福岡市は天神ビッグバンによって「安全・安心、災害に強い街づくり」を進めると言っています。しかし、市独自の耐震基準をクリアしている天神エリアのビルは4割にとどまっており、また、災害時に帰宅困難者を受け入れる民間ビルが少ないため、地震などの際に1万7000人以上が路頭に迷う実態が、中山市議の質問で明らかになりました。その上で、中山市議は、市民の憩いの場である水鏡天満宮横丁の移転計画など、市内の若者や庶民が集う場所を次々と無くしているのが天神ビッグバンであり、問題だらけの「街壊しプロジェクト」だと批判。天神ビッグバンをきっぱり中止せよと求めましたが、市長は批判にまったく耳を傾けませんでした。
福岡市は、6月24日にアミカスで上映が予定されている映画「標的」の名義後援を3月末に決めていました。ところが6月8日、「市民からのご意見」を受け、「内容が政治的な立場など特定の主義主張に立脚して」いるという一方的な理由でこれを取り消しました。中山市議が「何人の市民から意見を受け、何という会議で決定したのか」と質問をすると、匿名の市民1人からの意見を受け、集団的な検討もせずに決めたことが判明。中山市議は「企画の中身に踏み込み行政の長が『特定の政治的立場』と決めつけレッテルを貼り後援を拒否するのは、思想信条の自由を掲げた憲法にも反する重大な越権行為」だと批判し、名義後援取り消しの撤回を求めました。
以上